一本の指でも足でも演奏できるスライドリコーダー
一本の指でも足でも演奏できるスライドリコーダーをご紹介します!
小学校の音楽の授業で必須のリコーダー。手に不自由があるお子さんにとっては残念ながらハードルの高い楽器です。
そんな子供たちのために、片手はもちろん、1本の指でも足を使ってでも演奏できるスライド式のリコーダーを7年かけて開発された方がいらっしゃいます。
福祉機器コンテストで最優秀賞を受賞した大坪武廣さん
2021年の福祉機器コンテストで最優秀賞を受賞した大坪武廣さんにオンラインでお話を伺いました。
スライド式ときくとトロンボーンのように長さで音程を作るイメージを持たれるかもしれませんが、外カバーをスライドさせることによって指で押さえる穴(音孔)を開閉させる仕組みですので、コツを得れば比較的容易に演奏することができるそうです。
外カバーがスムーズに動くためにはゆとりが必要、でも穴はしっかり閉じなければ音は鳴らない。
この相反する仕組みを創意工夫で実現されました。また、手の力に頼らずとも楽器を保持するため唄口にも工夫を凝らしています。
このようなハンディを埋めるための『技術』、楽器の世界でもどんどん広がってほしいですね。
実際に私も演奏してみました!
手に取ってすぐに簡単な曲は演奏することができましたが、普通のリコーダーと違って息の吹き方で1オクターブの上げ下げをし、半音はスライドを微調整するなど、楽器としての習得の楽しさや、演奏技術の向上に伴ってより音楽的な表現が可能となるなど、音楽好きな大人にも楽しめる楽器だと感じました。
なんと、大坪さんのご厚意によりこのスライドリコーダーを譲っていただきました。必要とされている方にお届けしたいと思っています。
指の欠損のあるお子さんによる素敵な「エーデルワイス」の演奏を聴いてください。